スイッチについて

30ぐらいの時いろんなスイッチを切ってしまったが、それらが何のスイッチだったかもう思い出せない。年収百万で東京で屋根のあるところに十年以上住めてるのだから「節電」はみごとに成功しているのだといえよう。
この十数年はものすごく早かったような、時間が止まってるような奇妙な状態。何も起こらないし何も変わらない。何かが起きたとしても電気がついてないから暗くてわからないので無視する。唯一ついてる部屋の電気も暗いので自分の顔が老けたことにも気づかない。だが何も起きない一年はうすっぺらいので去年やおととしや五年、十年前のことまで透け透けだ。だからみんな昨日のことのように近くにしか感じられない。