2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小説にとってだいじなことはそこに何が書かれているかではなく、そこに何かが書かれている、ということそのものである。 そこに何かが書かれていて、それを私が読めてしまい、そこから何らかの印象を受け取るということ。小説の驚きはそこからやってくる。何…

書いている(書こうとしている)二つの小説のうち、ひとつに構造がさっき発生した。それが身をゆだねるに値する正しい「構造」なのかどうかはわからない。しかし発生したからにはその「構造」を信じてその小説は書いてみるしかなく、信じているかぎり「構造…

ケータイ小説を私は読んだことがないが、われわれが書き、読むべき小説がケータイ小説に瓜二つのものになっていくのは間違いないように思う。 もちろん、視点を変えればそれらはまるで似つかぬものになる。だがわれわれが書き、読むべき小説が、ある貧しい画…