唐突に通し番号廃止。
とともに、意識を流し気味にだらだら書くのであります。
私は好きな作家というのはほとんどが「声」の好きな作家であることに、最近気づいた。この「声」とは文章から感じられる声質で、たとえばいい歌だなと思っても歌手の声が好きじゃないと好きになれない、みたいなことです。作家には声がある。声だけを聞きとれるほど「耳」がよくはないので、その他の内容面で惹かれてはじめて声に意識がいくのではあるが、そこで声質になじめないと好きな作家にはならない。
私は鈴木いづみはかなり声に惹かれる比重の高い作家です。何が書いてあってもとりあえず声質で読める、というか。まだあんまり読んでないけど。また平山夢明、もじつは声が好きな作家だったのかもと思い始めた、あるいは声が最近ようやく聞き分けられるような気がしてきたと、思っていて、そうなってくると作品の読み方も、その声が生きるような楽曲であることに価値を見出してくるというか、そういう状態になることがその作家の「ファン」になったこと、なのかもしれない私にとっては、と思うようになった。
田中貢太郎も(鈴木いづみ以上に読んでいないが)声が好きな作家かもしれない、という心の準備をしていて、慎重に接している。