このあいだ夜中にファミレスで、閉店近くまでいて(五時閉店の店だった)小説の書き出しとあらすじの中間のようなもの(あるいは書き出し部分のみのあらすじみたいなもの)をメモ書きしていたら、それぞれの出来はともかく(冷静な目で読み返してはいない)次々と調子良く書けてしまい、それは自宅でPCに向かっているときにはめったに訪れないめずらしい状態だったと思う。
ネットを含めた私の日常を取り囲んでいる情報から遮断されていながら、書くもの(紙とペン)はあり、たっぷりの時間と静かでそれなりに緊張感のある(横になって眠ってしまったりはできない)環境があり、ほかに目移りすることのできない(それしか持ってきてないのでそれを読むしかない、そこから必要なすべてを汲み取ろうという態度が生じる)一冊だけの本(ブコウスキーの短編集)が手元にあり、といった条件が揃いやすい時と場所のひとつが夜中のファミレスなのだろう。
ということを書いてここから何かを考え始めようと思ったが、どうも行き止まりの気配が感じられるのでやめた。行き詰まっているときは夜中にファミレスに(近所にはないが、遠出してでも)行けばいいことがあるという自分のためになる話で終わる。
今の時期のファミレスは乾燥しているからか濡れナプキンがたちまち乾く。


そのとき書いた、書き出し以外のメモはこのようなものです。


「キャラクター系の小説」と「定型系の小説」を書き分ける
「キャラクター系の小説」→「潮干狩り」の流れ
              詩的垂直性
「定型系(実験系)の小説」→断片(掌編)組み合わせモノ、福永信参照
              テーマ性
              地形もの 三叉路、階段、高台、屋上、などでつないだ複話